助けを求める人と支援者をつなげる懸け橋・社会福祉士になりませんか

助けを求める人と支援者をつなげる懸け橋・社会福祉士になりませんか

「社会的弱者」という言葉を知っていますか?高齢者や女性、子ども、生活保護受給者など、様々な理由から不利益な境遇に立たされる、不利な状況に陥ってしまう人々のことを指します。今回は、そんな社会的弱者として苦しんでいる人々に貢献できる、社会福祉士について、紹介していきたいと思います。

社会的弱者とは

「社会的弱者」という言葉だけでは、あまりにも概念が漠然とし過ぎていてイメージしきれない方がほとんどかと思います。具体的に例を挙げると、日本で現在問題になっているのは、性的マイノリティに代表される「性的弱者」、若者やシングルマザーなどに多い「経済的弱者」、地方において特に深刻な「買い物弱者」などです。

さまざまなパターンがありますが、社会的に不利な立場に置かれてしまっている人は、さまざまな苦しみや悩みを抱えています。こういった問題は、解決しなければならない問題であり、改善を図るために度々議論されますが、スムーズに解決には至らないもの。しかし、そんな社会的弱者の方を支援するための施策は存在します。

知られていない支援、広がる苦しみ

社会的弱者は多くの場合、自分や家族、パートナーが困窮していることを分かっているものの、どこに助けを求めていいのか、どのような手続きを行えば良いのか分かっていない、情報弱者としての面を持ち合わせています。必要な情報をすぐに見つけることができないことは、時に命に係わる事態を引き起こします。分かりやすい例は1996年に起きた池袋母子餓死事件でしょう。詳細は割愛しますが、適切な手続きや支援を求められなかったことが、母子共に餓死にまで追いやられてしまった原因と言えます。
現代は情報化社会で、どのような情報にもインターネットを使えば一瞬でアクセスすることができます。しかしながら、公的な支援に関しては知らない人の方がほとんどです。たとえば、無職の人は20歳以上であっても国民年金の支払いの免除を申請することができます。しかしながら、そのことを知っている人はごく少数で、多くの人は貯えを切り崩して年金を納付しています。年金の納付金は決して少ない金額ではありませんから、それが負担で就職や生活の足かせとなってしまうこともあります。

必要な人へ、必要な支援やサービスを届けるためには、インターネットに依存しないアクセス拠点が必要です。その拠点となるのは役所だけではなく、地域包括支援センターも同様です。

今求められている「社会福祉士」

現在の日本は長く続くデフレにより、特に若者層の貧困が深刻です。働いても手取りの給料が少なく、将来のための貯金ができない人も多くいます。肉体的・精神的にさしたる問題のない健康な若者であってもそうなのですから、心身に障害のある方はさらに深刻です。障害者向けの補助金なども交付されていますが、通院費を賄うので精一杯であることも多く、それだけで生活をすることは不可能です。

若者の貧困はほんの一例で、他にもさまざまな困りごとや苦しみを抱えて生活をしている方がいます。そういった方々に、適切な支援が行くよう、架け橋となる存在が必要なのです。

そのような社会的弱者の支援をするのが「社会福祉士」です。職業としてはソーシャルワーカーと呼称されることが多く、複雑化する福祉ニーズに合わせて、専門知識を有する福祉の専門職と言える職業です。社会福祉士の持つ専門知識を活かして、社会的弱者の方をはじめとした、支援を必要としている方々の相談を受け、適切な援助が受けられるサービスを紹介するのです。支援は、活用されなければ意味を成しません。困っている方に利用されてこそ、真価を発揮します。また、困っている人を少しでも解決に導くことができるため、現在さまざまな場面で必要とされています。

社会福祉士になるには

社会福祉士の元に寄せられる相談内容は多岐に渡ります。精神的なものから身体的なもの、経済的なもの、保険、医療、障害者など、福祉に関わる相談ならなんでも受け付けます。そのため、幅広い知識が必須。

また、社会福祉士は国家資格であるため、社会福祉士になるためには国家試験を受験し、合格する必要があります。社会福祉士を目指すなら、実習を含む必要科目を履修しましょう。通学制の大学だけではなく、通信制の大学でも目指すことができるため、現在既に働いている方でも目指すことができます。

社会人でもおすすめの大学に東京通信大学があります。こちらでは社会福祉士だけではなく、精神保健福祉士を目指せるコースがあるため、福祉系の仕事に進みたい方や既に福祉系の仕事をしている方は、ステップアップにもつなげることができます。

社会福祉士を目指すなら専門学校への進学がおすすめ

社会福祉士は、多くの人に必要とされている大切な職業です。大変なことも多いですが、その分やりがいや社会貢献度も高いと言えます。とはいえ、困っている多くの人をサポートし、救うことができる立場なので、人の役に立つ仕事がしたい、誰かを支える仕事がしたい、という方は、ぜひ目指してみてはいかがでしょうか。